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YAMA ASOBIの誕生のストーリー
たった一人の熱狂から世界が動き出す想いをインタビューする「On the One」。今回お話を伺ったのは、{静岡県焼津市で低酸素・高酸素ルームの提供を始めた岸本 計則さん}。13年前の富士登山をきっかけに山の魅力にハマった岸本さんが、{自身の高山病を克服し「一生山を楽しむ」ために自ら施設を作り上げるまでの熱いストーリーや、苦しいからこそ得られる山登りの達成感、そしてアスリートだけでなく一般の人にも広めたい酸素による新しい健康法}について伺いました。

(岸本 計則さん)
岸本 計則さん
1966年生まれ。静岡県焼津市出身。
元々は父親から大工の仕事を引き継ぎ、住宅の建築関係の仕事をしていたが、13年前に富士山に登ったことをきっかけに山登りにハマり、富士山の全ルートを制覇した後、他の山々にも登るように。しかし山登りの度に高山病になることを克服するため、また「いつまでも山を楽しみたい」という想いから、2025年春に低酸素/高酸素ルームの設備を自身の所有する建物の1階に導入し、一般向けにも提供し始めている。
富士山が変えた人生──低酸素ルーム誕生のストーリー
編集長 ケンフィーこの施設(低酸素 / 高酸素ルーム)を始められたのはいつごろですか?
岸本 計則さん今年の春ぐらいですね。
編集長 ケンフィー元々は焼津にお住まいなんですか?
岸本 計則さんはい、生まれた時からずっと焼津に住んでいます。
編集長 ケンフィーこの施設を始める前まではどんなお仕事をされていたのでしょうか?
岸本 計則さん建築関係です。元々父親が大工だったので、自分もそのまま大工を引き継いで、ずっと住宅の建築の仕事をやっていました。
編集長 ケンフィーこの施設を始めたきっかけって何ですか?
岸本 計則さん1番のきっかけは、山登りする度に高山病になるので、それを克服したくて、自分のために設備を導入しました。ただ自分だけじゃなくて、こういう設備や施設を使いたい人、例えば、高山・低酸素トレーニングで体のパフォーマンスを高めたい人などにも使ってもらえたらと思って、低酸素/高酸素ルームを提供し始めました。
編集長 ケンフィー元々のきっかけは自分のために導入されたところからだったんですね。
岸本 計則さんだんだん年を重ねるごとに、体もいろんなところにガタが来るもので、低酸素でのトレーニングと高酸素でのリカバリーを取り入れていますね。なので、商売っていう意識は強くは持ってないですね。
「一度は登ってみたい」から始まった、止まらない山登りの魅力
編集長 ケンフィー山登りを始められたきっかけって何ですか?
岸本 計則さん13年前に富士山に登ったことですね。まず皆さんもそうだと思いますが、1度は富士山に登ってみたいじゃないですか。それで一回登ってみたあと、山登りの楽しさに気づいて富士宮口や吉田口…など全ルート制覇しました。
編集長 ケンフィーそれはすごいですね。
岸本 計則さんそうなってくると、今度は物足りなくなるんですよね。他の山に登ってみると、富士山とは違う良さがあって、ますます山登りの魅力にハマっていきました。
編集長 ケンフィー山登りをしようって思ったのは、どういうところからなんですか?
岸本 計則さん「一生に一度は富士山に登ってみたい」という好奇心や、「体力作りしなきゃ」という気持ちからですね。
編集長 ケンフィー静岡県民からすると、富士山は登る山ではなくて見る山だと言われているみたいですもんね。
岸本 計則さんそうですね。あとは、仲間と登ると、違った楽しみができて、登った後の景色やその後の達成感、そういった経験してみないとわからない快感に取りつかれているのかもしれないですね。
編集長 ケンフィー登りきって達成した時にはドーパミンも出ますもんね。
岸本 計則さんそうそう。途中の山登りは大変なんだけど、達成感というか、脱力感というか、そういったものを経験すると辞められなくなります。
編集長 ケンフィー僕はよくイベントの企画などをするんですが、イベントをやりきったあとは達成感や脱力感みたいなものを感じるので、なんとなくその気持ちはわかります。
岸本 計則さん今は、あちこちの山を登るんですけど、今はいろんなところにガタがきていて動けない状態なので、早めに治して、違う山にも行きたいなと思っています。今年いっぱいまでは、ちょっと体を休めて、リカバリーする予定です。
編集長 ケンフィーそれは大変ですね。
なぜ人はまた山に登りたくなるのか──達成感と積み重ねの物語
岸本 計則さん山登りって、途中が辛い・苦しいとか思っている人も多いと思いますが、それも含めて楽しいですね。登りきって見る景色や達成感、登った人にしかわからない景色、下では絶対に見られないものが見れる高揚感など、苦しくて登ったからこそ、余計に記憶に満足度が高くなります。
編集長 ケンフィー山登りのプロセスも合わさってつくられる景色なんですね。
岸本 計則さんでも、今思うと、いろんな山を登ってきて、大変だったことも記憶に残っているんですよ。登りきった後の素晴らしい景色も記憶にあるんですが、例えば道中ですごい雨で何も見えなくて大変だったっていう、そういう想いも記憶に残っていますね。
なので、登りきった後の景色の感動だけじゃなくて、山登りにはまるで人生かのようなストーリーがあるところが魅力です。
編集長 ケンフィー車で登っても何も残らないですもんね笑
岸本 計則さんそう。車で途中まで登ってしまうと、同じような達成感は味わえないですね。
編集長 ケンフィー確かにそうですね。
岸本 計則さん山登りじゃなくても、大変な思いをして達成した時の気持ちは最高ですよね。結局、積み重ねなんじゃないかなって思うこともあって、少しでも積み重ねることによって、それに自信がついて、また次のステップに進めるという。でもそれが難しいんですけどね。
編集長 ケンフィー積み重ねてうまくいったときの感動があるからこそ、次も頑張れますもんね。
岸本 計則さんそう。大変でもその結果に感動すると、また行きたくなるんですよね。あと山登りって、いきなり高い山に登れるわけじゃなくて、最初はここに登れたら、じゃあ次はこれに登れるかなといった感じで、そこがまた楽しいんですよ。
編集長 ケンフィー山登りも積み重ねなんですね。
岸本 計則さん次の難易度の高い山に登る際には、高い体力と技術も必要で、知識や経験をちょっとずつ重ねて、少しずつ高い山に登っていくんですよ。
編集長 ケンフィーマラソンと同じかもしれませんね。
岸本 計則さんそう、マラソンもそうですが、やらない人からすると「なんでお金を払ってまで大変な思いをするんだ」って思うかもしれないけど、苦しいことを経験したあとの達成感が最高なんですよね。
編集長 ケンフィー確かに山登りとマラソンは似てますね。水平方向なのか、垂直方向なのかの違いはありますが。
岸本 計則さんそうそう、一緒だと思います。マラソンだって、最初から走れないですよね。ちょっとずつ距離を増やして、タイムを縮めて、そうやって目標を達成した時の達成感は、山に登った時の達成感と似ていると思います。
体づくりの常識が変わる──低酸素と高酸素を掛け合わせた新しい健康アプローチ
編集長 ケンフィーちなみに、この場所はご自身で所有されているんですか?
岸本 計則さんそうそう、元々アパートで貸していたんですが、数年前に賃貸業は辞めて、2階を自宅にして、1階部分が空いていたところに、設備を導入しました。
編集長 ケンフィー賃貸業を辞めたのはなぜですか?
岸本 計則さん駅前とかだと賃貸の需要はありますが、駅から離れていくと、年数が経ったアパートは人気がなくなっていくので、いずれ借り手を探すのが大変になるだろうなと思い、撤退しました。
編集長 ケンフィーそういう経緯があって、スペースが余っていた建物の1階部分をリフォームされて、設備を導入されたんですね。
岸本 計則さん元々建築をやっていたので、ぱぱっと設計して改築しました。
編集長 ケンフィーすべてお一人で改築されたんですか?
岸本 計則さん業者さんにも頼みましたが、自分の方でも「ここをこうしてほしい」とか設計にも関わっていました。
編集長 ケンフィー山登りのために、自分のために導入されて利用されているとのことですが、高酸素ルームはいわゆる酸素カプセルでメンテナンスという側面が強い一方で、低酸素ルームで体づくりをするというのはどういうことですか?
岸本 計則さん高酸素ルームでたくさん酸素を取り入れるというのを目指すにあたっては、酸素を取り入れる体制をつくらないといけないんですよね。例えば、アスリートの方もやっている高地環境でのトレーニング。それをやることで、ヘモグロビンが増えて、赤血球が増えて、体自体が強くなっていく。
その一方で、高酸素では怪我とかが早く治るという事例もありますね。
編集長 ケンフィー酸素をコントロールすることで、自分たちの健康にも直結してるんですね。
岸本 計則さんそうなんですよ。1番は酸素なんですよね。低酸素ルームって、別にアスリートだけではなくて、一般の人でも擬似的に酸欠に近い状態を作ることで、細かい毛細血管とか、そういったところとかに酸素を行きやすくするんですよね。
編集長 ケンフィーなるほど。
岸本 計則さんそれをすることによって、例えば糖尿病や認知症にもなりにくいとかっていう健康な体を作ることができるので、決してアスリートだけではないんですね。
編集長 ケンフィーあえて酸欠に近い状態にすることが大切なんですね。
岸本 計則さん低酸素の高地環境でトレーニングをやると心肺機能が高まって、たくさん血液に酸素が含まれるからパフォーマンスが向上するっていう効果があります。でも低酸素の高地環境で運動をしなくても、ただ座っているだけでも、血液中の酸素を増やすっていう効果はあるので、運動が苦手な方にも利用いただけます。

(図解)
編集長 ケンフィー低酸素ルームと高酸素ルームで、それぞれ特徴があるんですね。
岸本 計則さん本来は低酸素・高地環境でトレーニングして、高酸素ルームに入るのが1番ベストな使い方なんですよ。
編集長 ケンフィー低酸素ルームで酸素を取り込もうとする体制を作ってから、高酸素ルームで酸素を取り込むっていうわけですね。
岸本 計則さんそうです。一時的に低酸素ルームで負荷をかける環境に置かれると、次に高酸素ルームに入った時に、より酸素をもっともっと取り込もうっていう風に人間の体ができているんですよね。
編集長 ケンフィーより酸素を多く取り込めるというわけですね。
岸本 計則さんここの低酸素ルームでは3000メートルの高地と同じ環境を作ることができるんですね。そうすると、平地でトレーニングする4倍の効果があって、30分のウォーキングでも2時間ウォーキングしたことになります。
“焼津まちリポ”でも掲載
焼津まちかどリポーターの方で「酸素コントロールで健康寿命を叶える!山を愛する店主が焼津市で提案する新セルフケア」と題した記事を掲載中です。
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